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イタリアの人気メンズ靴ブランド総まとめ

イタリアの人気メンズ靴ブランド

「オシャレは足元から」と言われるほど足元に気を配る人も多いはず。足元と言えば王道の革靴がありますが、今回は革といえばイタリアということで、イタリアのメンズシューズピックアップ。柔らかく華やかなイタリアンスーツに合わせるイタリア製の靴は“色っぽい”と表現されることが多いですが、そんな色気のあるイタリアの革靴を「イタリアの人気メンズ靴ブランド総まとめ」としてご紹介します。

イタリア靴の特徴は?

イタリア靴はおもに「マッケイ製法」という製法で作られています。イタリアはその乾燥した気候からマッケイが主流になったと考えられており、よく比較されるイギリスの靴は「グッドイヤーウェルテッド製法」という製法で作られています。

イギリスの靴との差はズバリ、「ワイルドとセクシーの差」と言うとわかりやすいと思います。わかりやすいのはコバと呼ばれる靴幅にあたる部分が張っているのがイギリスの靴。反対にコバの張りがなく、細身の美しいフォルムを描くのがイタリア靴の大きな特徴といっていいでしょう。

人気イタリア靴ブランド
Photo by Clem Onojeghuo from Pexels

イタリアの人気メンズ靴ブランド20選

ここで紹介するブランドは「マッケイ製法」以外にも、各ブランド、デザインや素材によってさまざまな製法を選択して作っています。
イタリアの靴ブランドには世界でたった1人しか扱うことのできない製法や、特許を取っている製法などを持っているブランドもあり、まさに靴技術の宝庫。20選というブランドの多さにもその歴史を感じますね。

1. サントーニ SANTONI
2. ステファノ・ベーメル STEFANO BEMER
3. シルヴァノ・ラッタンツィ SILVANO LATTANZI
4. ステファノ・ブランキーニ STEFANO BRANCHINI
5. マリーニ MARINI
6. サルヴァトーレ・フェラガモ SALVATORE FERRAGAMO
7. アルティオリ ARTIOLI
8. ア・テストーニ A TESTONI
9. デュカル DUCAL
10. ベッタニン&ヴェントゥーリ BETTANIN&VENTURI
11. エンツォ・ボナフェ ENZO BONAFE
12. ストール・マンテラッシ SUTOR MANTELLASSI
13. フラテッリ・ジャコメッティ F.LLI GIACOMETTI
14. マックス・ヴェッレ MAX VERRE
15. カンパニーレ CAMPANILE
16. シルバノ サセッティ SILVANO SESSETTI
17. トッズ TOD’S
18. ボリーニ BOLLINI
19. プレミアータ PREMIATA
20. カルディナーレ KARDINALE

サントーニ SANTONI

サントーニはアンドレア・サントーニが1975年に工房を設立し、誕生しました。100年以上の歴史を誇るブランドが多い中、サントーニはわずか40年あまりの歴史でその地位に上り詰めたという革新の実力派ブランド。サントーニは数ある製法から靴のデザインによって技法を使い分けています。

その製法はメジャーな製法にとどまらず、独自で考案した製法など10以上の製法から使い分けるというこだわり。また、専属のカラーリストが施すハンドカラーペインティングによって出される独特のムラ感と色使いが有名で、サントーニではこのカラーリストを豊富に擁し、洗練されたイタリア靴特有の色気を出した靴を生産しています。

ステファノ・ベーメル STEFANO BEMER

1988年にステファノ・ベーメルがスミズーラ(オーダーメイド)靴の小さな靴工房を開いたのが始まりです。靴の修理を請け負っていたその腕を買われ、その後靴作りを学び創業に至った背景からもわかるように、技術もさることながら、職人としての情熱も非常に高く「革の魔術師」として「天才アルティジャーノ(職人、工芸家)」と呼ばれ、その作品は最高の工芸品だけを展示するADギャラリーに永久保存されています。

また、ステファノ・ベーメルは常に顧客と真摯に向き合い、多くの顧客に愛された職人です。革の魔術師の由来は、靴のデザインに合わせて革を選び、その特徴を活かした靴作りが素晴らしかったからです。またその素材もオーストリッチやカバ、サメなど、靴にはあまり使われないものまで豊富にあるのが特徴です。

ステファノ・ベーメルが48歳で夭逝したあと、実はそこで働く2人の日本人女性がブランド存続に関わったそうです。現在では彼女たちを含む、職人たちがその意志と技術を継承してブランドを守り続けています。

シルヴァノ・ラッタンツィ SILVANO LATTANZI

1971年に創業されたブランドで、創業者のシルヴァノ・ラッタンツィは両親が靴職人の影響から、弱冠9歳してはじめて靴を作ったそうです。一言で語るなら「一足一足異なる顔を持つデザイン」が特徴的なシルヴァノ・ラッタンツィは「芸術品」の域に達しています。

300〜400ある靴作りの工程を全てハンドメイドで行っており、20年間国際保証という驚きの保証をつけており、その価格もさることながら、最高峰のシューメーカーと言われているシルヴァノ・ラッタンツィの製品に対しての強い自信が伺えます。

その特徴はイタリアシューズらしいデザインにとどまらず、英国スタイルやクラシック、モード、カジュアル、スポーツなど伝統だけにどどまらず、吸収や共存させて新しいモノを生み出すスタイルです。すべてをハンドメイドで作り上げるため、履きやすさにいても素晴らしさを持っており、まさに才色兼備なブランド。

ステファノ・ブランキーニ STEFANO BRANCHINI

1994年にステファノ・ブランキーニによって設立されました。ステファノ・ブランキーニはイタリアの老舗ビスポークシューズブランドで経験を積んだのち、「ステファノ・ビ(STEFANO BI)」を立ち上げました。同ブランドは1994年にLVMHグループに売却され、その後、満を持して立ち上げたのが「ステファノ・ブランキーニ」です。

ノルヴェジェーゼ製法を開発したことでその名を一躍世界に知らしめることとなりました。ノルヴェジェーゼ製法で作られた靴は防水性が高いというイタリア靴では珍しい実用的な面を持ちながら、「3本のラインが見える」という見た目にも魅力的な面を持っています。

その製法からイタリアシューズには珍しく、コバが張り出した見た目となっています。比較的新しいブランドながら、独自の技術とデザインで幅広い男性に愛されています。

マリーニ MARINI

至高のビスポークシューズといえば「マリーニ」。1889年に創業し、100%手作りによる、イタリア最古の老舗ビスポークシューズブランド。サルヴァトーレ・フェラガモも一緒に仕事をしていたという名店。当時はメンズを創業者のジュゼッペがつくり、レディースの靴をフェラガモが手がけていたそうです。その至高の所以は、革のカットからアッパーとソールの縫いつけ、仕上げに至るまですべて手づくりによるものです。

サルヴァトーレ・フェラガモ SALVATORE FERRAGAMO

1927年、サルヴァトーレ・フェラガモが設立しました。彼は11歳で靴屋を開業し、15歳で渡米。履き心地の良い・足を痛めない靴を開発するため、大学で解剖学を学び、結果、多くのハリウッドスターを魅了し、マリリン・モンロー、オードリー・ヘップバーンにも愛されたことで有名です。

「体重は土踏まずのアーチに垂直にかかる」ということを発見し、足への負担を激減させたというラストを開発したことから、その履き心地は解剖学を学んだサルヴァトーレ・フェラガモの強みでもあります。もちろん、紳士靴は後発ながらもその技術は継承されており、世界中で愛されています。

アルティオリ ARTIOLI

1945年にセヴェリーノ・アルティオリがミラノ郊外で創業しました。ハリウッドスターや世界的に有名なスポーツ選手、セレブ、さらにアメリカのブッシュ元大統領やイラクのフセイン元大統領も顧客として知られている同ブランドは、最上質といわれる革の中から、さらに厳選した1%の部分のみを使うという徹底しぶりや、ステッチが外側から見えないように縫い付けるなど、細部にまでそのこだわりが見受けられます。

特に化学製品を使わない天然なめし(ベジタブルタンニン)を採用していることと、靴のバリエーションが多いこともブランドの特徴です。

ア・テストーニ A TESTONI

1929年にアメデオ・テストーニが創業したビスポークシューズブランド。ア・テストーニの「ア」は創業者、アメデオのイニシャルからきています。マッケイ製法を発展させ、返りのいい履き心地の良さとデザインの自由度が増した「ボロネーゼ製法」を生み出したことで有名です。

他にも“ピューマラピッド特許”や“フィレットーネ”、北欧の“ノルベジェーゼ製法”などバリエーション豊富な製法や技術を生み出しています。デザインの自由度が高い製法を用いたことで、デザイン性が富んでいる点も人気の理由となっており、クロコダイル革やトカゲ、オーストリッチ、イグアナなど、エキゾチックレザーと使った靴を多く排出し、ファッション通からの評価の高いブランドとなっています。

デュカル DUCAL

1937年、アンジョロ・マネッティに工場を設立したのが、始まりです。かつてはOEMなどを手がける大規模な会社でしたが、今では家族経営の小規模なシューズメーカーとして存在しています。とにかく繊細で美しいその靴は上品で洗練されたフォルムが特徴で人気がありながらも、小規模ゆえになかなか手に入れることができないブランドとして希少性の高さも人気を後押ししていると言えるでしょう。

ベッタニン & ヴェントゥーリ BETTANIN & VENTURI

1850年から靴工房を営んでいたが、1944年にジュゼッペ・ベッタンニがブランドとして立ち上げたのがこのベッタニン&ヴェントゥーリ。特に有名なのは彼が持つ「カデノン製法」。

高度な技法を駆使できるのは「神の手」と言われたジュゼッペ・ベッタンニのみで、この製法は代々一族のみに継承されているそうです。カデノン製法自体はオーダーメイドのみの展開のようですが、それ以外もさまざまな製法を使い靴が作られています。

デザインの特徴としては他のイタリア靴ブランドに比べて、やや男っぽい無骨な印象をがありますが、「神の手」から受け継がれた技術はその見た目とは裏腹に軽く履き心地の良いものになっています。

エンツォ・ボナフェ ENZO BONAFE

1963年にエンツォ・ボナフェが「ア・テストーニ」で修行と経験を積んだ後にブランドをスタート。前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世からも愛用され、1986年にはイタリアの文化振興に寄与した企業として大統領に表彰されるほど、靴作りに対して妥協せず誠実な手仕事に取り組む姿勢はまさに老舗と言えるブランドです。

小規模な靴工房ながら「グッドイヤー・ア・マーノ製法」を中心にクオリティに細かく気を配ったまさに職人の靴づくりを続けています。

ストール・マンテラッシ SUTOR MANTELLASSI

1912年にエットーレとエネアのマンテラッシ兄弟によって創業。「ストール」は「シューズメーカー」を、「マンテラッシ」は「腕利きの靴職人」を意味しています。古くからのウェルト製法と伝統的な生産工程を大切にしており、ストール・マンテラッシと言えばその長い歴史の中でも取り立てて「伊達男」たちに愛用されたイタリアの名門靴ブランドです。

スクエアトゥが一世を風靡する前から積極的に取り入れていたスクエアトゥの元祖でもあります。ファミリー企業として歴史を培って来ましたが、2006年にはホールディング・イタリアン・ラグジュアリーの傘下に入り、技術を継承したまま新生として再スタートしています。

フラテッリ・ジャコメッティ F.LLI GIACOMETTI

1890年代より祖父が始めたハンドメイドシューズから創業され、1940年代後半にブランドへと発展。「ジャコメッティ」はファミリーネーム、「フラテッリ」は「兄弟」の意味を持っています。仕上げラインと品質を管理しする兄と、22歳の若さで靴学校のモデリスト(型紙)講師を務めた実績を持つ弟によって社内縫製の品質を守り、高いクオリティーを守りながら丁寧に作られています。

数々のブランドのOEMを手がけた技術と経験はラスト(木型)設計にも生かされ、メゾンブランドも依頼するほどエレガントに仕上げられるブランドとして一線を画しています。

マックス・ヴェッレ MAX VERRE

2001年に立ち上げられたブランドで、創業者のマックス・ヴェッレは他のブランドとはことなるキャリアからスタートしている異色の存在です。造船工学の分野でそのキャリアをスタートさせています。その後はレザーアイテムのデザイナーから、友人とレザーウェア専門のリサーチ&デザイン会社を設立そこで、シューメーカーの立ち上げに参加しています。

メゾンブランドのコレクション発表に携わり、最後はDirector Accessories Designerとして迎えられ、ファッションの分野において華麗なまでの経歴を持っています。世界を旅していた経験や経歴から、イタリア靴の枠にとらわれない独特の雰囲気と色気があり、足元を華やかに彩ってくれるのが特徴です。

カンパニーレ CAMPANILE

1858年イタリアのナポリで創業。5世代に渡り家族経営を行い、150年以上の歴史を持つ老舗中の老舗として、またナポリの3大靴ブランドとして周知され、世界中のセレクトショップ等で展開されています。

クラシックでイタリア靴らしい色とりどりのカラー展開、マッケイ製法にこだわった柔らかく履き心地のいいカンパニーレの靴は、丸すぎず尖りすぎないデザインで美しいフォルムに仕上がっています。

シルバノ サセッティ SILVANO SESSETTI

1964年にシルバノ・サセッティによって創業。ほどよい色気をもつ同ブランドは「グッドイヤーフレックス製法」で特許を持っています。それは従来のグッドイヤー製法に比べ、驚くほどの反りのよさ、履き心地のソフトさを可能にしたという製法で、強すぎない洗練された色気を出せるのもこういったブランドが持つの技術の賜物ではないでしょうか。

シンプルながらも職人の技術を活かしたルバノ・サセッティは多くのブランドのOEMも手がけています。

トッズ TOD’S

1979年、底に133個のゴム突起を付けた1枚革のモカシンがヨーロッパを中心に支持を集め、ブランド「トッズ」としてのスタートとなりますが、その歴史は長く、前身はデッラ・ヴァッレ(Della Valle)家が、1920年代にシューズの製造をしたことから始まり、いまでもデッラ・ヴァッレのファミリー企業として存在しています。

現在では鞄などファッションブランドとしても認知されているが、靴における品質の高さを保つため、多くの工程を経て生産されています。品質の良さと価格、実用性の高さから、世界中に認知、愛されるブランドに成長した数少ない靴ブランドのひとつと言えるでしょう。

ボリーニ BOLLINI

1945年に創業しました。実はボリーニはブランドに変わってサンプルを制作するサンプルメーカーとして、イタリアのシューズサプライヤーの間で知られています。

自社ブランドとして2002年に始まりましたが、数々のシューズメーカーや高級ブランドのOEMも手がけている、そのフレキシブルで確かな技術力は本物です。ファミリー経営の小さな工房によって生産される靴は1日20〜30足程度といわれ、日本での流通量は多く無いものの、技術力の高さから知られた存在となっています。

プレミアータ PREMIATA

1885年設立のイタリアのシューズファクトリーが1991年に設立したブランド。歴史ある職人気質な母体を持ちながら、同ブランドはクラシカルなデザインをベースにシンプルながらもスタイリッシュというのが特徴です。また、スニーカーラインの「プレミアータホワイト」はとにかくは着心地もシルエットも良いと大人のスニーカーとして日本でも高く評価され紹介されています。

20. カルディナーレ KARDINALE

正統派革靴を多く紹介してきましたがちょっと遊びココロのあるブランドを紹介します。2008年にフェルナンド・ペンサトが友人の結婚式に特注のベルベット生地にオリジナルの刺繍を施したシューズを自ら作って出席したことが始まりです。元来の靴職人ではありませんが、ファッション編集者などのサポートなどもあり、10年ほどのブランドながらも注目されるブランドとなりました。

イタリアの人気メンズ靴ブランド、いかがでしたか?
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